中小企業のWebマーケティング戦略について、ご紹介します。
噛み砕いて言うと、中小企業がインターネット上において、売上に繋がる集客を実現するために必要な基本的考え方をまとめたものです。
以下事項を知りたい方に特におすすめのページです。
・Webマーケティングの目的、基本的な考え方
・中小企業はWebサイト/ホームページをどのように強化すべきか
・中小企業のSNSとの付き合い方
0. はじめに
1. オンラインプロモーションのゴールは「コンバージョン(CV)数の最大化」
2. CVの構成要素は「アクセス数」と「CVR」!それぞれの最大化について
3. 基本戦略は「SNS活用」と「自社サイト強化」の二刀流!でも、SNSって難しい?
4. 自社サイトの強化、目安は3か月
5. 集客の近道、「リスティング広告」って?
はじめに
突然ですが、あなたが「Webマーケティング」という言葉に持つイメージはどのようなものですか?
とても抽象的で掴みどころがないものではないでしょうか?
(そもそもマーケティングという言葉が極めて抽象的であることに起因します。外部サイトですが、こちらでは、とても簡潔にマーケティングを説明されています)
話を本題に戻しましょう。では、少し範囲を狭めます。
「オンラインプロモーション」、つまりインターネット上での販促活動に限定すると、お持ちのイメージはどうでしょうか?
今度はある程度具体的なイメージまで湧いたのではないでしょうか。
「Webを活用して商品を紹介すること? 例えば、SNS?」というようなイメージが一般的かと思います。
ひと口にオンラインプロモーションと言っても、大手企業と中小企業では全くアプローチが異なると弊社では考えております。
広告宣伝費が潤沢で、一般知名度も高い大手企業であれば、大手広告代理店にプロジェクトごと丸投げして、「あとは結果をレポートにまとめてね」と、ある意味結構楽な仕事かもしれません。
一方、中小企業では、なかなか上手くいかない企業様も多いと感じております。よく見かけるのが以下のようなタイプです。
(諦めている例)
オンラインプロモーションと言われても、自社の施策で思い当たるのは、数年前に勧められるまま作ったWebサイトだけ。
最初こそ張り切って行った更新も、定期更新のお知らせのみ。
......それもそのはず。アクセス数がとても少ないから身が入らない。
サイト経由のコンバージョン(問い合わせ)も月に数える程度。
アクセス数が伸びないから、更新に身が入らない。更新に身が入らないから、アクセス数も伸びない。
弊社が受ける中小企業様からのご相談は、多くがこの悪循環に陥っているという印象を受けます。
そこで、本日は、そういった負の循環を断ち切るべく、Webマーケティングのベースとなる考え方をご紹介したいと思います。
予算は少額でも、Webマーケティング(オンラインプロモーション)は可能です!
1. オンラインプロモーションのゴールとは?
結論からお伝えすると、企業規模問わず、オンラインプロモーションの最終目的は、商品の購入や申込み数を示す”コンバージョン(以下CV)数”の最大化です。(※1)
最重要でありながら、勘違いしている方も多い部分であるため、最初に書きました。
弊社のお取引先様でも、最初はアクセス数で一喜一憂される方が多いのですが、これは明らかな間違いです。
たとえ多くの人の目に触れたとしても、結局顧客の購買行動を引き起こすことができなければ意味がありません。
じゃあ、CVの最大化って具体的にどうすればいいの?
その疑問を解消すべく、CVをさらに細かく分解したいと思います。
CV=セッション数(以下便宜的にアクセス数とします)×コンバージョン率(以下CVR※2)
上記式は直感的に理解しやすいです。
サイトへのアクセス数と、来訪者が購買行動を起こす確率を掛け合わせた式です。
理論上は、それぞれの要素は独立していますので、「サイトアクセス数」×「購買行動を起こす確率」、各要素の最大化がCV最大化に直結します。
※1
BtoCブランドの紹介ページなど、一部例外もあります。
これらのページは認知度を高めることによって、店舗やECサイトでの購買を中長期的に促進する、という点で必ずしも直接のCVを目的としません。
※2
CVRとは、Conversion Rateの略で、購買行動を起こす割合を表す指標です。例えば、10,000件のセッションで300件のCVを獲得した場合はCVRは、3%となります。
2. CVの構成要素は「アクセス数」と「CVR」!それぞれの最大化について
CVはアクセス数とCVRに分解できること、また、「それぞれの要素の最大化が結果的にCV最大化につながること」まではご理解頂けたと思います。意外に簡単ですね。
しかし、現実は厳しく、この2つの要素の両立って実はかなり難しいものなのです。
それはなぜか?
「それぞれの要素の最大化」って簡単に言うと、「自社の商品やサービスを購入してくれそうな良質なお客さんを、できるだけ多く自社サイトに誘導すること」に言い換えられます。
まだイメージしにくいでしょうか? それでは、現実世界に置き換えてみましょう。
あなたは、例のごとく新しく釣り具屋さんをオープンすることにしました。
商品を購入してくれそうなお客さんはどこにいるでしょうか?
繁華街、オフィス街、住宅街もちろんいろんなところに居存在する可能性はありますが、一番商品を購入してくれそうな人は、そうです、釣りをする人が集まる場所です。
つまり、海や川の近くですね。
あなたは、急いで海の近くの不動産屋さんに飛び込みました。話を聞いてみるとどうでしょう、海沿いの大通りは、もう他の大きな釣り具屋でいっぱいです。
「出店しても、商品数も少ない個人経営の釣り具屋なんて、誰が行くの?」などと、意地悪な不動産屋に皮肉を言われる始末。
かと言って、海沿いにいきなり大きな店舗を開くお金はありません。さて、困りました。
この時に考えられる対応は主に2つですね。
①人が来ないことには物は売れない。仕方ないから、他の釣り具屋が少ない繁華街に店を構えよう。釣り好きは一部かもしれないけれど、人が通るのだからその内少しのお客さんは商品を買ってくれるに違いない
②大手に勝つことは無理でも、海の近くに店を構えよう。確かに殆どの人は大手に行ってしまうかもしれないけれど、物好きな釣り人だったら、うちの商品を気に入って買ってくれるに違いない
もうお判りでしょうか?
①はアクセス数の最大化、②はCVRの最大化に向けたアプローチです。
そして、いずれのアプローチも、一方の要素をやむなく犠牲にしながら、もう一方の最大化を図っています。
残念ながら、上記トレードオフの関係はインターネット上でも一般的に成り立つものです。
どちらも一気に最大化するのは、一等地に、大きな店舗を建てるようなもの。相当の費用が発生します。
では、費用が潤沢な大手企業ならいざ知らず、中小企業はどう戦えばいいのでしょうか。
3. 結局基本は、SNS活用と自社Webサイト強化。ただ、中小企業にとってSNSは難しい。
安心してください。ちょっと時間と手間はかかりますが、方法はあります。
その方法とは、地道な「SNS活用」と「自社サイト強化」です。
細かい小さなやり方はいくつかありますが、結局はこの2つに集約されます。考えてみて下さい。前向きに考えると、地道であっても2つだけ頑張ればいいということになりませんか?
......そんなことは分かってるよ、という皆様の怒りが伝わってきます。分かりました、Wimple/ウィンプルはもう一歩踏み込んでお伝えしましょう。
敢えて誤解を恐れずに言います。
時間的/人的/金銭的に余裕のない中小企業の皆様、
ここはもう割り切って、
自社サイト強化にのみ集中してください。
「SNS運用はとても難しい」
それがこの主張の理由です。
当社のコラムでも、主要SNSコンテンツ(Facebook/ Twitter/ Instagram)の比較と活用術を以前ご紹介しましたが、正直なところ、初心者にはフォロワー増に向けたPDCAを回すことすら難しく、かつ、莫大な時間が掛かります。
フォロワーを増やすだけが目的であれば、それこそ炎上するような内容を投稿すればいいのですが、企業(商品)ブランドが大きく毀損してしまうことは言わずもがな。
一般知名度に劣る中小企業がブランドイメージを保ちながら、(つまりお上品な内容で)フォロワー数を増やしていくことは至難の業と言えます。
「費用が掛からないからやって損はない」という意見も見かけます。確かにその通りでしょう。
あらゆる手段で、新規顧客を増やしたい、という企業様は"手のかからない範囲で"SNSを運用されてはいかがでしょうか。
これも、手のかからない範囲で、という点が重要です。
SNSが有効なプロモーションの武器となるまでに掛かる時間的コストは、思いのほか膨大で、コストパフォーマンスは必ずしも高くありません。
また、運用担当者のユーモアやセンスに依存する部分も大きく、自信がなければあまり過大な時間を掛けることはお勧めできない、という側面もあります。(もちろん、余裕や自信がある企業様や担当者様の挑戦を妨げるものではありません)
4. 自社サイトの強化、目安は3か月
では、残った選択肢である、地道な「自社サイトの強化」について、書きたいと思います。
根底にある考え方としては、ターゲットユーザーにとって、 心地よいサイトを作ること。心地よいとは以下に定義したいと思います。
・ユーザーの期待する、あるいは必要な情報が抜け、漏れ、重複、誤りなく整理されていること。
・使いやすいこと。見やすいこと。
・専門性があること。他のページのコピーでないこと。
当たり前に思えることばかりですが、やってみると意外に難しいことは、普段Webサイトを更新されている皆さまにはご理解頂けると思います。
抽象的な考え方は以上ですが、具体的に何をすべきかについては、以下のページにて、簡単かつ即効性の高いものに絞って、5つご紹介しております。
SEO対策強化は、自然と自社サイトの魅力アップに繋がるため、必見です。
大企業Webサイトより検索上位も可能に! 中小企業に必要なSEO対策5つの考え方とは?
地道な、とは書きましたが、正しい方法で進めれば案外それほど時間は掛からず、3か月が一つの目安となります。
独自コンテンツの拡充とサイト内の動線整理を行うことで、来訪したユーザーの満足度は大きく向上します。
5. 集客の近道、「リスティング広告」って?
ここまでお付き合い頂いたにもかかわらず、満足されていない読者の皆様もいらっしゃる、と思います。
そうです、とても地道な方法ですよね。
・そんな回りくどいやり方ではなく、もっと直接的に集客したい
・とにかく一度来てもらうことさえできれば、Webサイトのデザイン/内容、あるいは、商品/サービスに自信はある
上記のような企業様も少なくないと思います。
そのようなニーズを満たすのが「リスティング広告」です。
先の釣り具屋の例えで言えば、「釣竿」を検索している人、つまり強い見込み客を店まで一気に連れてくることを可能にするのがリスティング広告です。
広告宣伝費の予算をお持ちであれば、大変有効な手段であることは間違いありません。また、リスティング広告は出稿まではとても簡単で、ボリューム(費用)も自由に決めることができます。
が、リスティング広告も一筋縄ではいきません。
費用対効果を最大化するための記事も書いていますので、以下ご参考にお取組み頂ければと思います。
【予算別!中小企業のためのリスティング広告基本戦略7選】
以上、本日は中小企業のWebマーケティング(オンラインプロモーション)の基本戦略について、ご紹介しました。
何かと敷居を高く感じてしまう方が多いオンラインプロモーションですが、従来の広告と比較して、初期費用とランニング費用どちらも少ないことが特徴と言えます。
自社のビジネス規模やターゲットにマッチしたプロモーションを実施できますので、この際にぜひ皆さまご検討頂ければと思います!
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